Franco Minucci㊱

フランコの目線Ⅲ

私が初めてTIEYOURTIEに行ったのは25年程前…。未だにあの時に感じた印象を忘れません。「なんだ、このおじいちゃんの着るみたいな洋服は…」。しかし、そんな印象はすぐに覆りました。フランコが言っていたことがあります。『男性服は振り返られたらダメ。男性は、あくまで女性をエスコートする役割だから』と。まさに紳士道ですね。そんな基本的なスタイルがあるお店だからこそ前記したようなある意味地味で没個性なセレクションになるのでしょうね。SNSが広告の主流となる時代、スーツ業界も自己主張の強い派手な演出をしているお店が少なくはないです。一方、フランコのスタイルは全く「映え」ません・・。でも、だからこそ私が初めてTIE YOUR TIEで購入したモノは未だに飽きが来ずに着続けられます。そして、その起源は何百年も変わらないフィレンツェにあると思います。彼らが何かを守り伝える時の情熱は底知れません。そこで暮らすフランコも同じです。だからこそイタリアに携わる仕事をするならば、その文化背景をまず理解しないといけないと思いますし、それこそがフランコが伝えたいスタイルの一つだと思います。

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