Franco Minucci54

フランコとわたし

5月15日から念願であったフランコの回顧展を開催します。開催準備にあたり彼の画像や頂いたプレゼントなどを改めて見直す機会が多くなり、改めて私の進むべき道を確認できている毎日です。フランコと最初に出会ったのは、今から20数年前。大阪南船場にあったTIE YOUR TIEでした。彼が着て来たピーコートをスタッフと間違えて私に手渡したのが始まり。それから年2回のトランクショーで来日するときはTIE YOUR TIEのスタッフさんの計らいで様々なところに同行させていただきました。奥様の体調のこともあり来日が出来なくなってからは、私が毎年のようにフィレンツェへ。観光もせずにフランコの哲学を教えて頂きました。ショップスタッフでもなく、師匠と弟子でもなく、友人というにはおこがましく…。ただ誰よりも永く、誰よりも深く、彼の思想を純粋に理解しようとした男というのが私の立ち位置でしょうか？フランコから『ジャパニーズ フランコ』と言われる事が何よりの喜びでした。ご自宅でスタッフでもない私にネクタイバンチを見ながら『どう思うか？』などと相談してくれる時間は至福の時。もうこの時間に足し算はできませんが、十分過ぎるほどの愛情を注いでくれたと思います。

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