Franco Minucci⑫
フランコとフィレンツェ
本日3月1日はフランコの命日です。今回は彼の大好きだったフィレンツェについて語りたいと思います。彼はローマ生まれで、自らフィレンツェはカンパーニャ(田舎)と言い切りますが、間違いなく生粋のフィオレンティーノ(フィレンツェ人)でありフィレンツェのことが大好きな人なのです。彼がいつも同じ店ばかり行くというのは過去のBlogでも紹介してきましたが、彼の行動パータンのほんの一部ですが紹介します。
Sartoria Seminara Via dei Caizaiuoli スーツ・ジャケットの仕立て
Bar Perseo Piazza dellea Signoria バール、カフェ
Cantinetta Antinori Piazza degli Antinori レストラン
Farmacia Munstermann Piazza Carlo Goldoni 石鹸等
Parione Via dello Studio 名刺等紙製品
例えばフランコのいない時に一人で上記のお店に行ったら「フランコの友達だろ?」って言われます。まぁ、似たような風貌の人間だからかもしれませんが・・。でも、それくらい彼は一度この店と決めたら通い続けるのです。だからこそ見えてくるものがある、そう私は思います。そしてフィレンツェという街が彼のファッションセンスや美的感覚を醸成しているのだなとつくづく思います。私自身もフィレンツェに通い始めてから「あー、洋服だけじゃだめだな」と気づきました。「この生地は・・」「ここのディティールが・・」とうんちくばかり言ってたら、ヨーロッパのカッコよさにはいつまでも追いつけないな、と。
最後に、一周忌なので彼が私宛にくれたメッセージの一部を紹介します(原文はアイキャッチ画像に添付しています)。『a Yuji con affetto (愛情を込めてYujiへ)』。彼が愛情をもって私に伝えてくれた流儀をSTILE Fというフィルターを通して皆様にお届けします。