スーツとの接し方⑧

Ciao a tutti!

スーツやジャケットをご提案すると多くの方が「着る機会が少ないからな」「着てると疲れるからな」というご意見を頂きます。それなりの社会的地位のある方でも同様なご意見です。しかし、その方々(あくまでお洒落に気を使っている方)のドレスアップをした着こなしを見ると、あくまで私の個人的感想ですが「肩の凝る着こなしをしているな」と思います。ミヌッチ氏から聞いたことがあります。『私にとってかっちりと見せることはとても簡単なこと。立ち姿勢でぴったりサイズのスーツやシャツを作り、ネクタイをしてポケットチーフをしてカフリンクスをつけ靴をオペラパンプスのようにピカピカに磨き・・・。でも見てるだけで堅苦しいのに、着てる本人はもっと疲れる。だからドレス離れするんだよ』と。彼の美学、いや洒落ものと言われている方々の多くは、足し算ではなく引き算の美学を持っています。ミヌッチ氏は、少しオーバーショルダーの着丈短めなジャケット、シャツの第一ボタンは開けたままネクタイを結び小剣を長く垂らす、ベルトはせずにベルトレスパンツの丈短め、靴はタッセルローファー等々一見すればだらしなく思えるような着こなしをします。ポケットチーフやタイバーは絶対にしませんでした。決め過ぎないこと、適度な抜け感を演出すること、それを自身でコントロールしお洒落を楽しむこと、そうすることによって本人はもちろん、相手に与える印象も柔らかくなります。クールビズやウォームビズと言われる昨今だからこそ、ただカジュアルに走るのではなく、『抜け感』の自己演出をしてみては・・・。

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